足るを知る |
105-01
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「足るを知るものは貧しくといえども富めり。足るを知らざるものは富むといえども貧し」という言葉があります。
みんなで一緒に生きていこうとするなら、お互いに、どこかで我慢しなければならないことも出てきます。
しかし、現状で満足していると進歩がないではないか?といわれれば、その通りです。
満足できないから、そこに進歩があるわけです。
進歩のためなら、足るを知ってはいけないことになります。
他人に迷惑をかけるような進歩なら、誰でもできるわけで、進歩のなかにも、足るを知る精神が必要だと思います。
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小さな改善 |
105-02
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大きな改善は、すぐ真似されやすいが、小さな改善の積み重ねは、気づかれにくいので、真似もされにくい。
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踏ん張る |
105-03
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相撲ではありませんが、どこかの時点で踏ん張ることが必要です。
悪くなってしまうと、踏ん張りようがありません。悪くなってしまう少し前に、踏ん張りどころがあるものです。
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コーチング
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105-04
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当社も今、コーチングをやっていますが、コーチングの意義は、上からの指示待ちで動くのではなく、自分で考えて、自らの責任で動く社員を増やすということです。
自分の意見もいわないで、上司からの指示で動いているのは、無責任に動いていることになります。
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日本は災害の国 |
105-05
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1923年の関東大震災から、1995年の阪神・淡路大震災まで、70年以上も経っていましたから、みな災害のことは忘れていました。
しかし、東北、熊本と、次々に起こってくると、日本は災害の国なんだということを、忘れずにはおられません。
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得意の分野 |
105-06
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人間、得意の分野で失敗することがあります。
不得意の分野は慎重になりますから、却って失敗しない。得意の分野は、自分でも得意と分かっているから、そこに油断が出てきます。
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オリジナル商品 |
105-07
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特徴のある独特の商品でも、それを普及させるためには、最初にものすごいエネルギーがいるも
のです。
オリジナリティがあるから、わかってくれるだろう…という考えは甘い。
集中的なエネルギーで、先ず小さな波を起こすことです。そしてそれを大きな波にする努力を懸命にやる。2年や3年はかかると思いますよ。
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企業の目的 |
105-08
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企業の目的は、大きくすることではないというのが、長くこの利昌工業を経営してきた私の考え方です。
大きくすることを目的にしますと、どうしても無理をします。すると潰れる場合もあります。
私の経営は、大きくすることではなく、継続することを目的にやってきました。結果、大きくなれば、それはそれで結構なことですが、やはり結果であって目的ではありません。
私が入社した時、利昌工業の従業員数は60人でした。いま900人になってはいますが、それを目的にしたことは一度もありません。
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緊張感 |
105-09
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緊張感というものは大切ですが、誰でも最初は緊張していても、しばらくすると、だらけてしまうものです。
ピーンと張ったままの緊張を持続することは難しいかもしれませんが、緊張の糸を少しだけ緩める。緊張感に多少の強弱があってもよいと思います。
しかし、大切なことは持続することです。持続さえしておれば、少し緩い緊張感は、また強く張りなおすことができますが、すっかりやめてしまって怠惰な状態に陥っておれば、それからピンと張りなおすことはできません。
組織というのは、そういうものです。
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今年入社した新人社員14名が『一隅の経営』を読んで、その中から『私はこれが一番共感できた』というものを、いくつか選んでもらいました。
一番人気があったというと、語弊があるかもしれませんが、若い彼ら、彼女らが選んだベスト3はこれです…
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悪い話、良い話 |
105-10
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悪い話ばかりの時は「しかし、どこかに良いところがないか」と考えてみましょう。
良い話の時は「しかし、どこか悪いところがないか」と考えましょう。
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知ること |
105-11
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知ることは不安であるが、早く知れば助かるかもしれない。
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百里の道は九十里をもって半ば
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105-12
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中国の言葉に、百里の道は、九十里をもって半ばとするというのがあります。
私達の仕事も同じことで、これでできたと簡単に考えないで、まだこれでは半ばではないだろうか?詰めのあまい所はないだろうか?と考えて、もう一度、踏み込んだ仕事をするのと、しないのとで、大きく違ってくるのです。
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