■ よりビシュアルになりました
このたび、リショーライト積層棒&管 コロナレスのカタログを改訂いたしましたのでご報告申しあげます。
これまでのカタログは、我々の材料について、ある程度ご存知の方に向けた、技術資料的な内容になっておりましたので、より多くの方にご存知いただくため、特長やその用途について、よりビジュアルにご紹介するような内容に改めました。
もちろん技術資料としての内容も兼ね備えております。
そこでこの機会に、リショーライト積層管や積層棒についてご紹介したいと存じます。
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■ JIS適合品
リショーライト積層棒ならびに積層管は、それぞれJIS規格の「熱硬化性樹脂積層棒(JIS番号K6913) 」と「熱硬化性樹脂積層管(JIS番号K6914)」に適合する工業材料です。
利昌工業はこのJISの工場審査に合格し、JISマークをつけて出荷しております※。
※特殊品などは対象外です。
■ 製造方法
熱硬化性樹脂積層管の製造工程は、まず、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂/エポキシ樹脂)を基材(紙/布/ガラス布)に塗布・含浸させ、樹脂成分を半硬化状態にしたプリプレグ(Prepreg)という中間材料をつくります。次にこのプリプレグを加熱・加圧しながら鉄芯(Mandrel)に巻き上げます。そのあと、これを乾燥機に入れて樹脂成分を完全硬化させ、最後に鉄芯を引き抜きます。
また、熱硬化性樹脂積層棒は、プリプレグを金型にセットし、加熱・加圧してつくります。
樹脂のみを、一気に射出したり、押し出したりしてつくる熱可塑性の樹脂パイプとは異なり、リショーライト積層棒や積層管には、紙や布、あるいはガラス布といった補強材が入っているという点が大きな特徴で、基材と樹脂の組み合わせにより、用途に応じた様々な材料をラインナップしております。 |
■ ラインナップ
●紙基材フェノール樹脂積層管
Paer/Phenolic laminated bube
ローラーや芯材などの機械用、絶縁筒や絶縁カラーなどの電気用に幅ひろくご採用いただいております。 |

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●布基材フェノール樹脂積層管
Cotton/Phenolic laminated tube
耐摩耗性に優れた材料で、ピストンの耐摩耗リング、軸受け、ベアリング保持器などの摺動材にご採用いただいております。
余談になって恐縮ですが、船舶用の軸受けに、樹脂製のものが採用される以前は、数珠の材料にもなる、リグナムバイター(緑壇)という香木が使用されていたこともあり、今でも船舶用の軸受けをリグナムバイターと呼ぶようです。 |

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●紙基材エポキシ樹脂積層管
Paper/Epoxy laminated tube
高度な絶縁が必要な油中絶縁筒としてご採用いただいております。 |

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●ガラス布基材エポキシ樹脂積層管
Glass/Epoxy laminated tube
電気絶縁性、機械的強度、ともに優れますので、絶縁筒や巻芯など、様々な用途にご利用いただいております。G-10、G-11、FR-4といった、耐熱、耐燃品もございます。 |

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●熱硬化性樹脂積層棒・積層管
Molded Tube/Rod
金型に入れ、プレス成型しますので、標準長さ1000mm、直径70mm未満の材料です。積層管と同様のラインナップがございます。 |

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■ 巻芯用途への展開
熱硬化性樹脂積層管は機械的強度に優れますので、これをフィルム、フォイル、ガラス布などの製造工程で巻芯としてご利用いただくことが多くなってきました。ご需要家様にあわせた巻芯も設計・製造させていただきます。 |

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●二層管 Hybrid tube
タフな内層とデリケートな表面をあわせ持つ巻芯など、管全体のレベルアップが図れます。
熱硬化性樹脂の管を巻芯にご採用いただくメリットのひとつです。 |

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●二重管 Coupled tube
シャフトの径に合わせた内層管と、所定の外径に仕上げた外層管をカップリングした、中空構造の巻芯です。軽量化が図れ、巻芯のサイズ変更に柔軟に対応していただけます。 |

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