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90年史を刊行
昨年10月、利昌工業はおかげさまで創業90周年を迎えました。
これを記念して、このたび日本経済新聞出版社より社史『利昌工業九〇年の歩み』と『一隅の経営II』をセットにして刊行いたしました。
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関係各位には、2月下旬から3月にかけてお届けすべく、ただいま準備を進めております。
利昌工業では50年史、60年史、そして20年前に70年史と、これまでに三冊の社史を刊行してまいりましたので、今回の90年史では、70年史に続くここ20年の足跡が詳細に記述されています。編者は「まえがき」でもふれているように、この「失われた20年」を利昌工業がどのように乗り切ったかをまとめています。
ソフトカバーと手に取りやすい大きさ(A5版)、専門用語や業界用語には注釈を入れ、さらに文字は少し大きめにしておりますので、ぜひご一読いただきたくご案内申しあげます。
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■利昌工業90年の歩み
「利昌工業九〇年の歩み」は8章にわたる『本編』と『資料編』、『年表』で構成され、全464ページ(70年史は309ページ)にわたって、写真やイラスト、グラフなどをフルカラーで掲載いたしました。
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70年までの歩みは、第一章で28ページにまとめました。第二章の『主力商品の衰退と代替商品の開発』では、かつての主力商品であった家電プリント配線板用の紙フェノール樹脂銅張り積層板の衰退と、それを補うための、多層板やリコライト(ドリル加工用治具板)など、代替商品の開発を記述しています。
第五章『グローバル・ニッチ・トップ』商品の開発では、世界シェアが80%を超えるICカード用高耐熱テープと、電解コンデンサ用ゴム張り積層板を取り上げました。
第六章『ドメスチック・ニッチ・トップ』では、国内のシェアが第一位の六品目の商品について。第七章は『新たな経営戦略』として、売り上げより利益重視に方向転換するための『付加価値管理』、増産設備ではなく品質に16億円を投資したグレードアップ作戦などを取り上げました。
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第八章は、利倉会長(当時は社長)へのインタビューで、『守りの経営』の50年間と、次の100年へのステップを、編者による4時間にも及ぶインタビューから編集されました。その項目を別掲します。
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『資料編』では、各組織の活動などを掲載しています。また『年表』では、1921(大正10)年から、2010年までの90年間の主な出来事を66ページにわたって時系列に並べました。
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■一隅の経営II
「利昌工業九〇年の歩み」とセットで刊行された『一隅の経営II』は、代表取締役会長兼CEOである利倉晄一が、社内の会議などで話した内容を、役員や社員がメモにとり、それを語録風にまとめたもので、利倉自身が執筆したものではありません。
この記録は40年前の1971(昭和46)年にまでさかのぼり、当初は『利倉社長の語録』として社内報(新聞)に掲載され今日まで続いています。
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この語録が社史に掲載されたのは、1982(昭和57)年に刊行された『利昌工業60年の歩み』が最初で、この時は『利倉晄一語録』として、巻末に71年から82年までの58編が収録されました。
1992(平成4)年には、社史『利昌工業七十年の歩み』が刊行されました。利倉晄一の語録は、『一隅の経営』という書名となり、今回と同様に社史との二冊組みで刊行されました。60年史に掲載されたものも含め、91年までの20年間分、222編が収録されています。
「一隅の経営」という書名は、天台宗の開祖で、比叡山延暦寺を開いた伝教大師・最澄の言葉「一隅を照らすこれ則ち国宝なり」からいただいております。「一隅」とは「それぞれがおかれた場所」という意味で、そこで精一杯努力することの大切さを意味しています。
2001年には、創業80周年を記念した『一隅の経営』がPHP研究所の制作協力で刊行されました。これには2001年9月までの284編が収録されました。
そしてこのたび、九〇年史と二冊組みで刊行された「一隅の経営II」には2001年10月から2011年5月までの、ほぼ10年間、405編が収録されています。70年史、あるいは80周年記念の際に刊行された「一隅の経営」の続きという意味をこめて「一隅の経営II」としました。
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なお、利昌工業の広報誌である本誌RISHONEWSに「一隅の経営」を転載するようになったのは1993年からです。その後ご好評を得て連載を重ねるうちに、おかげさまで本誌に掲載されている『一隅の経営』で87回を数えることができました。
『一隅の経営』は当社のウェブサイトでもご覧いただくことができます。
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