RISHO Now 187_4

平成24年10月10日
 

利昌工業株式会社




 

 このたび利昌工業では、プリント配線板材料などの評価試験機関である、株式会社ケミトックス様にお願いして、高熱伝導銅張積層板やアルミベース基板材料といった放熱用基板材料の「熱抵抗」試験を行いました。

 

JPCAの規格に基づく

 この試験は、日本電子回路工業会(JPCA)の規格「高輝度LED用電子回路基板試験方法」(JPCATMC-LED02T)に基づいて行われました。
 基板材料の熱伝導特性は、様々な要因に左右されます。そこで、基板のパターンやサイズ、熱源、試験機器を統一し、「熱抵抗」という観点から基板材料の熱伝導特性を評価しよう。というのがこの試験です。

 

工業的に放熱特性を評価

 熱抵抗とは「熱の伝わり難さ」です。熱伝導率とは表裏一体の関係にあるので、熱抵抗という側面からも、基板材料の熱伝導特性を評価することができます。
 熱伝導率は、その単位「W/mK」(ワット/メートル・ケルビン)からもわかるように、1メートルの厚みがベースとなっておりますので、基板材料の厚みから見れば、かけ離れた次元で放熱特性を評価している一面があります。
 これに対し、熱抵抗の単位は「℃/W」です。つまり、その物質に1ワットの熱を加えたら何度上昇するかということですので、工業的な見地から熱伝導特性を評価するには、より現実的な指標であるといえます。

 

試験方法

 試料は、図1のようなパターンを描いた50mm角のプリント配線板で、中央には5mm角の発熱体(TEGチップ)を搭載しています。これを所定の試験装置にセットして、面方向と厚み方向の熱抵抗試験を行いました。
 試験の詳細はJPCAの規格書をご覧いただくとして、概要はつぎの通りとなります。