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2020年7月10日
 

利昌工業株式会社


 

式典などで斉唱
 利昌工業には、下記のような社歌があります。
 年賀式や創立記念日などでは、まず参列者全員でこの歌を斉唱して式典が始まり、各工場においては、朝のラジオ体操の時間にこの曲が流れて一日が始まります。

創業50周年を記念して
 この社歌は、利昌工業が創業50周年を迎えたのを記念して制定されものです(1971年)。
 この頃は多くの会社で社歌がつくられており、当時をときめく作詞家や作曲家に依頼されることがありました。ただその後、不祥事を起こしたり、新聞沙汰になったりといった事例もあり、このような事が起きると、その後、従業員が社歌を歌えなくなる恐れがあります。

作詞:藤浦 洸/作曲:古関裕而
 そこで、いくつもの星霜を重ねて評価が確定している方にお願いすることにしました。
 作詞をお願いしたのは藤浦 洸氏で当時73歳、作曲をお願いしたのは古関裕而氏で当時63歳です。
 お2人とも誠実な方で「お引き受けする前に経営者の方に一度お会いしたい」と、わざわざ大阪までお越しになりました。藤浦氏は、応接室に掲げてあった「企業理念」をメモされており、できあがった歌詞には、その精神が随所に盛り込まれています。
 これからも大切に歌い続けたいと存じます。
★藤浦 洸(ふじうら こう 1898〜1979)
 作曲家・服部良一と組んだ『別れのブルース』(淡谷のり子)が大ヒットしたほか、美空ひばりの『悲しき口笛』『東京キッド』などヒット曲多数。勲三等瑞宝章受章。
★古関裕而(こせき ゆうじ 1909〜1989)
 山田耕筰の推薦でコロムビア専属の作曲家となり『長崎の鐘』や、戦災孤児の救済がテーマのラジオドラマ『鐘の鳴る丘』の主題歌『とんがり帽子』を作曲。東京オリンピック開会式のテーマ『オリンピック・マーチ』など作曲数は5000曲におよぶ。紫綬褒章受章、勲三等瑞宝章受章。