■変流器とは
変流器(CT=Current Transformer、以下、CTとします)は配電盤(受配電設備)にあって、24時間365日、異常電流の見張り番を務めています。
最近、何かとトランスフォーメーション流行りですが、利昌工業では、この配電盤用のトランスフォーマーを70年前(1953年)から製造しています。
異常を検知するとCTは、その情報を保護継電器(リレー)に伝達。リレーは直ちに遮断器(スイッチ)を作動させて回路を遮断します。この間、わずか1秒以内の早業です。
このような安全設計の思想はフェイル・セーフ(fail safe)と呼ばれます。
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■きわめて正確に変成
ただ何千アンペアといった大電流をそのままリレーに伝えると、リレーが故障してしまいます。そこでCTは、これをきわめて正確に測定しやすい小電流に変成します。
変流比が4000/5AのCTなら4000アンペアまでの電流を5アンペア以下の電流値に正確に変成します。
具体的な例で示すと2000アンペアの電流がCTの一次側に流れた時、二次側には2.5アンペアが流れます。
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■貫通形CTに3アイテムを追加
本稿でご紹介する貫通形CTは一般的にリング状の鉄心と二次巻線からなります。一次側は電力ケーブルやブスバーなどで、これらを貫通口に通します。
このたびリショーキャスト貫通形CTに、新しいラインナップが3アイテム加わりました。従来品にはない特長を持ち合わせていますのでご案内いたします。
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6.9kVクラス貫通形CTの新機種です。
このクラスには既存品の貫通形としてEUT-6-Rがあり、多くのご愛顧を賜っておりますが、計測できる最高電流は2000アンペアに留まっています。これに対してEUT-6-RNは4000アンペアまでの計測が可能です。
さらに既存品では貫通穴にケーブルなどの丸導体しか通せない場合がありました。
これに対してEUT-6-RNは、貫通口径を広くとることでブスバーなどの角導体を通すことができるようになりました。
この新機種をご採用いただくことで、配電盤設計の自由度が向上するものと期待しております。
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23kVクラスのCTには、これまで巻線タイプのRC-52DNやRC-312など(いずれも1500Aまで)。あるいは一次ブスバー一体タイプのER-520AN(400Aまで)やER-520BN(2000Aまで)などを主なラインナップとしておりました。
このたび、ここに丸貫通タイプであるER-534を加えることにより、6000Aまでの計測が可能となりました。
配電盤設計の自由度向上に役立つものとご案内いたします。
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34.5kVクラスの貫通形や大電流計測用のCTについては、これまで主に特定顧客様専用の特注品として承っておりました。
このたびご需要家様からの強い要望を受け、ER-533(3000Aまで)を標準ラインナップしました。
多くのご愛顧を賜りたく、ご案内いたします。
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■まとめ
3機種の新規追加で、より大きい電流計測が可 丸貫通形変流器能になりました。これらも他の機種と同様に特殊品対応を承ります。
海外規格品や、過電流定数特殊品など、営業スタッフへのお声掛けをお待ちしております。
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