Products News 285

2023年4月10日

利昌工業株式会社


我が国初、樹脂によるコイルの完全固体絶縁
 利昌工業が製造する変圧器は、巻線(コイル)をエポキシ樹脂で完全に覆って絶縁する「モールド」タイプです。
 この絶縁方法は1953(昭和28)年、利昌工業が我が国で初めて開発したもので、まず受配電設備の異常電流や異常電圧を検知するための「計器用変成器(CT/VT)」の絶縁から始めました。これにより自然劣化や雷撃による絶縁不良が激減し、停電を減らすことで戦後の復興に貢献しました。
 現在3万ボルトクラスまでのCT/VTは、他社で生産されるものも含めて、このモールドタイプが主流になっています。
 



モールド技術で受配電用変圧器市場へ参入
 利昌工業では、CT/VTで培った絶縁技術で「いつかはモールド変圧器を…」と考えておりましたが、受配電用変圧器の市場には歴史も実績も申し分のない錚々たる専門メーカーがあり、中堅の絶縁材料メーカーである利昌工業が立ち入る余地はないように思われました。
 そんなおり、変圧器の絶縁油として、当時さかんに使用されていたPCB(ポリ塩化ビフェニール)を原因とする大規模な健康被害が起こりました(1968年)



 これを受けて利昌工業は、大企業では製造されていないモールドタイプ、つまり絶縁油を使用しないタイプの変圧器でこの市場に参入することを決意しました。
 そして1973(昭和48)年、西ドイツ(当時)のメイ&クリステ社と技術提携を結び、我が国で初めて受配電用変圧器のモールド化に成功しました。
   




詳細は、PDFファイルでご覧頂けます。
当、Products Newsは、「RISHO NEWS 229号」より抜粋しました。
風力発電用 モールド変圧器(PDF 3.43MB)



利昌工業株式会社