HOME > 製品案内 > エポキシモールド電気機器 > 取扱い説明
変成器自体の事故は、電力の供給障害や、生産障害などを招くことから、保守・点検の実施を徹底していただき、事故の未然防止を図られることを推奨します。
保守・点検の実施に際しましては、日本電機工業会発行の技術資料第164号「計器用変成器の保守・点検指針」に基づいて、以下の点検を実施していただくことを推奨いたします。
- 感電、けがの恐れがあります。保守・点検は知識と技能を有する人が行って下さい。
- 感電の恐れがあります。保守・点検時に充電部(コイル表面を含む)に触れる場合は、必ず回路から切り離し、主回路端子を接地して無電圧であることを確認して下さい。
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日常点検項目(1回/月) |
No. |
点検項目 |
内容 |
判定基準 |
異常発生時 |
原因 |
処置 |
1 |
運転状況 |
計器の指示値 |
異常値指示がないこと |
故障、異常等 |
結線確認または取り替え |
2 |
音、振動 |
異常音発生の有無
(1)鉄心のびびり音
(2)共振音
(3)放電音 |
異常音・振動がないこと |
ボルト緩み
共振現象
内的・外的要因等 |
ボルト増し締め取り替え等 |
3 |
臭気 |
異常臭気発生の有無 |
異常臭気がないこと |
故障やヒュース溶断等 |
取り替え |
4 |
外観点検 |
発せい(錆)・腐食 |
発せい・腐食がないこと |
ガス・塩分等の周囲環境 |
再塗装・環境改善 |
端子の局部過熱 |
変色・過熱がないこと |
接触面の腐食 |
清掃または詳細診断 |
変形・破損
(端子・取付け足等) |
変形・破損がないこと |
衝撃などの外的要因等 |
取り替え |
き裂 |
き裂がないこと |
経年劣化 |
取り替え |
使用状態の異常 |
汚損 |
汚損がないこと |
粉塵の堆積 |
清掃 |
放電こん |
放電こんがないこと |
異常電圧の侵入 |
取り替え |
トラッキング |
トラッキングがないこと |
小勣物の侵入 |
侵入またはその形跡がないこと |
― |
詳細調査 |
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定期点検項目(1回/年) |
No. |
点検項目 |
内容 |
判定基準 |
異常発生時 |
原因 |
処置 |
1 |
絶縁抵抗測定
※1 |
高圧巻線−
低圧巻線・大地間 |
100MΩ以上、1000Vの絶縁抵抗計 |
経年劣化、絶縁物の汚損 |
清掃または取り替え |
低圧巻線一大地間 |
2MΩ以上、500Vの絶縁抵抗計 |
低圧巻線相互間 |
2 |
部分放電試験
※2 |
放電電荷量の変化 |
放電電荷量が前年より増大していないこと |
経年劣化や外的サージ等の複合的要因 |
取り替え |
放電電荷量 |
基準値以下のこと |
3 |
各取付け剖点検 |
締付け状態 |
締め付け十分であること |
ボルト緩みなど |
増し締め |
4 |
各接続部点検 |
締付け状態 |
締め付け十分であること |
ボルト緩みなど |
増し締め |
5 |
モールド面の
清掃 |
乾いた布で清掃 |
― |
― |
― |
モールド面の
放電こん |
放電こんの確認 |
放電こんがないこと |
異常電圧の侵入 |
取り替え |
モールド面の
き裂 |
き裂の確認 |
き裂がないこと |
経年劣化 |
取り替え |
使用状態の異常 |
6 |
ヒューズ |
溶断 |
溶断していないこと |
機器故障、サージなど |
詳細診断 |
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※1 雨天・多湿時などは絶縁抵抗が低い値を示すこともあるので晴天時に測定することが望ましい。
※2 納入10年経過後1回/年を推奨します。 |