■ふたつの耐熱性
プリント配線板は、まず、ここに部品をはんだつけする工程で高い熱に晒されます。最近の電子部品は表面実装タイプ、つまりリード線のないタイプが多くなっています。このような部品は、はんだペーストで基板上に仮留めされた後、自動はんだつけ装置(リフロー炉)に投入されます。このおり炉内の最高温度は260℃前後になります。
次に熱に晒されるのは、機器に搭載された後。リフロー工程は高温でもほんの数分ですが、たとえばドライブレコーダに搭載されたプリント配線板は、昼夜の寒暖差あるいは季節ごとに絶え間なく繰り返される大きな温度変化に、寿命を終えるまで晒され続けるのですから、これはこれでけっこう過酷なものがあります。
このようにプリント配線板材料には、はんだつけの高温に耐え、かつ反らないというごく短期的な耐熱性。さらには長時間にわたり繰り返しの温度変化に晒されても回路を断線させないといった長期的な耐熱性。ふたつの耐熱性が必要です。
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