Products News 299

2025年07月10日

利昌工業株式会社


あらまし
 電気設備技術基準の解釈第24条では、高圧電路または特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器の低圧側の中性点はB種接地工事(低圧回路の使用電圧が300V以下の場合は低圧側の一端でもよい)を施すことが定められています。
 B種接地工事を行うと、変圧器内で高圧電路と低圧電路の混触が発生した場合、大きな電圧が所定の電圧に降圧されることなく機器にかかることを防止できます(下図の<a>ならびに<b>)。


 ただ、B種接地工事を施した低圧電路で地絡が発生すると、この接地を介して閉じた電路が形成され、地絡電流が大きくなります。水気が多いプールサイド、あるいは鉱山といった電気が流れやすい大地にB種接地をとると、地絡電流はさらに大きくなり、感電や漏電による事故が、非接地の場合と比較して多くなる可能性があります。
 また、低圧電路にB種接地をとると、自社の配電盤はもとより、近接する他社の配電盤やその周りで地絡が起きても、これを保護装置が検知して停電に至る場合もあります(下図の<c>)。


 停電が許されない手術室の医療機器がつながる低圧電路では、非接地方式を採用し、他方で地絡がおきても、電源供給を行い続けられるよう、遮断器が動作する前に、警報を鳴らすようにします。
 このような諸般の事情により低圧電路を非接地として、安全性を向上させたい場合や、300Vを超える低圧電路に中性点が取れない場合には、高圧巻線と低圧巻線との間に金属板を備えた混触防止板つき変圧器を採用して、この混触防止板にB種接地をとることで、混触電流を大地に逃がすことができます(下図の<d>)。


 本稿ではデータセンターのサーバーやルーターなど、稼働をとめることが困難な機器に電力を供給する配電盤へ、リショーキャスト混触防止板つき変圧器をお奨めしたく、ご案内いたします。
 また、混触防止板つき変圧器には、雷インパルス電圧や高周波といった、電子機器に誤動作をもたらす要因となるものを、ある程度抑制する効果がありますので、あわせてご紹介いたします。


詳細は、PDFファイルでご覧頂けます。
当、Products Newsは、「RISHO NEWS 238」より抜粋しました。
混触防止板つき変圧器(PDF 3.60MB)



利昌工業株式会社